サステナビリティ

サステナビリティ トップ

気候変動への対応

基本的な考え方

世界的なGHG(温室効果ガス)排出量の増大に起因する地球温暖化がもたらす気候変動は、グローバル社会が直面している最重要な課題の一つです。artienceグループは、気候変動への対応は企業活動に大きな影響を及ぼす重要な経営課題であると認識し、2020年11月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同表明しました。現在、当社グループのサステナビリティ戦略の核となるサステナビリティビジョンasv2050/2030をベースとして、2050年カーボンニュートラル達成に向けたCO2排出量削減に取り組むなどの気候変動対応活動を進めるとともに、ウェブサイトや各種報告書においてTCFD提言に則った情報開示を行っています。

目標と実績

目標

当社グループは、2010年度に「CO2削減プロジェクト」を発足して以来、国内・海外の生産拠点におけるCO2排出量の削減に取り組んできました。
サステナビリティビジョンasv2050/2030では、当社グループの生産活動におけるCO2排出量について、「2050年までにカーボンニュートラルを達成する」と宣言しています。
さらに、「2030年度までにCO2排出量を国内で2020年度比35%削減(目標値50,000t)、海外で2030年度BAU比35%削減(目標値95,000t)」することを具体的な中間目標として掲げています。
これらを実現するために、エネルギー使用量の削減、エネルギーの低炭素化、電力の低炭素化の3つの方向性によって諸施策を講じています。生産拠点におけるコージェネレーションシステムの稼働運用が多い日本国内では、システムに使用する燃料の低炭素なものへの転換や、生産設備の電化を促進するなど、エネルギーの低炭素化を中心に推進していきます。一方、比較的生産設備の電化が進んでいる海外では、電力を再生可能エネルギー由来にするなど、電力の低炭素化を中心に推進していきます。

重要課題における目標(重要課題2)

artience2027(2024~2026年度)における目標

asv2050/2030における目標

asv2050/2030でのCO2排出量削減目標

asv2030では、CO2排出量(国内)を2020年度比35%削減の50,000t、CO2排出量(海外)を2030年度BAU比35%削減の95,000tを目標値としています。これを実現するために、「エネルギー使用量の削減」、「エネルギーの低炭素化」、「電力の低炭素化」の3つの側面で諸施策を講じ、さらなる削減を目指します。

CO2排出量(国内)の推移と目標

CO2 排出量(国内)の推移と目標
CO2 排出量(国内)の推移と目標
CO2排出量(海外)の推移と目標
CO2 排出量(海外)の推移と目標
CO2 排出量(海外)の推移と目標
主な削減施策と想定削減量(国内)
主な削減施策と想定削減量(国内)
主な削減施策と想定削減量(国内)
CO2排出量削減に向けた方向性と主な施策
方向性 主な施策
エネルギー使用量の削減 ・省エネルギー
(工程中のエネルギーロスの排除)
・省エネルギー視点の生産プロセス改革
エネルギーの低炭素化 ・生産設備の電化(直接排出の削減)
・LNG 代替燃料の活用に向けた準備・調査
電力の低炭素化 ・低炭素電力の導入(間接排出の削減)
・再生可能エネルギー設備の導入

2023年度の実績

CO2排出量

2023年度は、グループ全体で159,571t(前年度比13.9%減)となり、国内外ともに前年度に比べて減少となりました。これは、生産量の減少・生産品目の変化とCO2排出量削減の取り組みによるものです。

CO2排出量と売上高原単位の推移
CO2排出量と売上高原単位の推移
CO2排出量と売上高原単位の推移
CO2排出量と売上高原単位の推移

集計範囲:国内全拠点と海外主要生産関係会社が対象 

  • 電気に係るCO2排出量(国内)は、毎年公表される電気事業者別排出係数を使用
  • 電気に係るCO2排出量(海外)は、IDEAのデータベースに記載されている国別の排出係数を用いて算出

エネルギー使用量

2023年度は、グループ全体で74,106kL(前年度比13.0%減)となり、国内外ともに前年度に比べて減少となりました。これは、生産量の減少によりエネルギー使用量が減少したためです。エネルギー原単位(製品1tを生産するために必要なエネルギー量)は、稼働率の低下と生産品目の変化により微減となりました。

エネルギー使用量とエネルギー原単位の推移
エネルギー使用量とエネルギー原単位の推移
エネルギー使用量とエネルギー原単位の推移
エネルギー使用量とエネルギー原単位の推移

集計範囲:国内主要製造所・工場と国内関係会社、海外は海外主要生産関係会社が対象

サプライチェーンにおけるCO2排出量

サプライチェーンの上流から下流にわたる事業活動に伴うCO2排出量について、「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」に準拠して算定を行いました。
サプライチェーンの上流や下流の排出(Scope3)については、基本ガイドラインに示された15のカテゴリのうち12カテゴリについて算定を行いました。販売した製品の加工、使用、廃棄(カテゴリ10、11、12)については、製品が多岐にわたり、販売した製品の加工、使用、廃棄のシナリオを特定することが難しいため、算定範囲全体についての算定を行いませんでした。2023年度は、これまで算定対象外としていた海外拠点を含めて集計範囲を拡大しました。今後も集計精度を向上させるとともにCO2削減のためサプライヤーとの対話を中心とした連携を図っていきます。

サプライチェーンにおけるCO2排出量の内訳(2023年度)
サプライチェーンにおけるCO2排出量の内訳(2023年度)
サプライチェーンにおけるCO2排出量の内訳(2023年度)
サプライチェーンにおけるCO2排出量の内訳(2023年度)

CO2排出量データの第三者検証(国内)

artience(株)は、国内全拠点のScope1・2の温室効果ガス(CO2)排出量について第三者検証を受けました。

TCFDへの対応

2020年11月、TCFD(気候関連財務情報開示タスク フォース)への賛同を行いました。気候変動対応を含む 環境への取り組みを充実・加速させるとともに、TCFD 提言に沿った情報開示を進めていきます。

TCFD提言に基づく情報開示

  • コージェネレーションシステムの導入
  • エアー漏れ削減活動の実施
  • 再生可能エネルギーの取り組み
  • 気候変動に関するイニシアティブ