気候変動への対応
基本的な考え方
当社グループは、気候変動問題を重要な課題と認識し、2010年度に「CO2削減プロジェクト」を発足するなど、早くから国内外の生産拠点におけるCO2削減に取り組んできました。
また、製品の原材料調達、生産、使用、廃棄・リサイクルを含めたライフサイクル全体での環境負荷を「見える化」するため、製品のLCA(ライフサイクルアセスメント)を継続して行い、その結果を公表するとともに、環境負荷の少ない製品の提供により、お客様の製品そのものに掛かるCO2排出量の削減に貢献しています。今後も、製品のCO2排出量の削減に努めることでサプライチェーン全体での環境負荷低減を推進します。
近年の気候変動対応やカーボンニュートラル、SDGsへの取り組みに関するグローバルの動向など、企業に向けられた要請が活発化している社会状況に対応するには、より長期的な視野での取り組みが必要と考え、2050年を見据えた中長期目標としてサステナビリティビジョン「asv2050/2030」を2022年1月に策定しました。「2050年カーボンニュートラル達成」を目指し、取り組みを加速させていきます。
目標と実績
目標
asv2050/2030でのCO2排出量削減目標
asv2030では、CO2排出量(国内)を2020年度比35%削減の50,000t-CO2、CO2排出量(海外)を2030年度BAU比35%削減の95,000t-CO2を目標値としています。これを実現するために、「エネルギー使用量の削減」、「エネルギーの低炭素化」、「電力の低炭素化」の3つの側面で諸施策を講じ、さらなる削減を目指します。
CO2排出量(国内)の推移と目標
方向性 | 施策例 |
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エネルギー使用量の削減 | ・省エネ (工程中のエネルギーロスの排除) ・省エネ視点の生産プロセス改革 |
エネルギーの低炭素化 | ・生産設備の電化(直接排出の削減) ・LNG 代替燃料の活用に向けた準備・調査 |
電力の低炭素化 | ・低炭素電力の導入 ・再生可能エネルギー設備の導入 |
2022年度の実績
CO2排出量
2022年度は、グループ全体で182,538t(前年度比8.9%減)となり、国内外ともに前年度に比べて減少となりました。これは、生産量の減少・生産品目の変化とCO2排出量の削減の取り組みによるものです。
集計範囲:国内全拠点と海外主要生産関係会社が対象
- 電気に係るCO2排出量(国内)は、毎年公表される電気事業者別排出係数を使用
- 電気に係るCO2排出量(海外)は、IDEAのデータベースに記載されている国別の排出係数を用いて算出
エネルギー使用量
2022年度は、グループ全体で85,221kL(前年度比5.0%減)となり、国内外ともに前年度に比べて減少となりました。これは、生産量の減少によりエネルギー使用量が減少したためです。一方、稼働率が低下したためエネルギー原単位(製品1tを生産するために必要なエネルギー量)は、横ばいとなりました。
集計範囲:国内主要製造所・工場と国内関係会社、海外は海外主要生産関係会社が対象
TCFDへの対応
2020年11月、TCFD(気候関連財務情報開示タスク フォース)への賛同を行いました。気候変動対応を含む 環境への取り組みを充実・加速させるとともに、TCFD 提言に沿った情報開示を進めていきます。
- コージェネレーションシステムの導入
- 再生可能エネルギーへの取り組み
- 気候関連イニシアチブへの参加
- サプライチェーンにおけるCO2排出量の把握