環境調和型インキとは
二酸化炭素の排出を削減し、「低炭素社会」の実現に貢献するインキや、生物由来の資源(バイオマス)から成分を抽出して製造し循環型社会の形成に貢献するインキなど、「環境」、「人体」への悪影響を減らし、社会と環境に貢献するインキをご紹介します。
一般的には「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」をバイオマスと呼びます。
バイオマスインキは、綿、パルプ、米ぬか、植物油、被子植物の種などの生物由来の資源(バイオマス)から成分を抽出して製造したインキです。
バイオマス成分の含有率(乾燥重量比)10%以上がバイオマスインキとして認定され、一般社団法人日本有機資源協会がバイオマスの含有量だけでなく、環境製品としての安全・安心性も審査によってバイオマスマーク認定を行ってます。
バイオマスインキは、主にグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷で使用されています。
製品情報
SDGsの目標への対応項目
持続可能なバイオマス原料の調達により、陸域での生態系の保護や持続可能な利用の促進に貢献し、農家の所得増大にも寄与します。
ノンVOCインキは、構成成分中の高沸点石油系溶剤を植物油などに置き換えて1%未満に抑えたインキです。
植物油には、大豆油、亜麻仁油、桐油、ヤシ油、米ぬか油などがあります。
従来の植物油インキよりもさらに進んだ環境にやさしいインキで、主にオフセット印刷(枚葉)で使用されています。
ノンVOCインキマーク
SDGsの目標への対応項目
インキ中のVOC成分の削減は、印刷工程での労働環境の改善や大気汚染の低減につながります。
LED-UV硬化型インキは、VOC成分が少なく、LED-UVランプに対しても十分な硬化性を有するインキです。LED-UVランプは、従来のUVランプと比較し消費電力が少なく、瞬時にランプのON/OFFができ印刷機停止中に消灯が可能なため、電力量は70~80%削減できるといわれております。またLED-UVランプ/LED-UV硬化型インキで作成した印刷物の脱墨性が良好で、エコマークを取得しております。
製品情報
SDGsの目標への対応項目
インキ中のVOC成分の削減は、印刷工程での労働環境の改善や大気汚染の低減につながります。また、LED-UV硬化型UVインキは、印刷工程での省エネルギーにつながり、GHG排出量の削減に貢献します。
EB硬化型インキは、電子線照射でインキが硬化・乾燥して、強固なインキ皮膜を形成するインキです。
このインキの硬化に使用する電子線硬化システム装置は、UV硬化システムより装置は高価であるが、必要エネルギー費は安価となり、省エネルギーに優れた環境調和型インキです。
EB硬化型インキは、主にオフセット印刷、フレキソ印刷で使用されています。
SDGsの目標への対応項目
光重合開始剤などを含まないため、印刷工程での労働環境改善に寄与します。
水性インキは、溶剤として「水」または「水とアルコール」を主に使用したインキで、芳香族有機溶剤などを含まないため、作業環境の改善が図れると同時に、VOCの削減、ひいてはCO2の削減に効果があります。水性インキは、主にグラビア印刷、フレキソ印刷などで使用されています。
SDGsの目標への対応項目
インキ中のVOC成分の削減は、印刷工程での労働環境の改善や大気汚染の低減につながります。
水性インキの提供とともに、適正な水処理の提案を行うことで、水質の維持にも貢献しています。
インクジェット方式の印刷に用いるインキです。
インクジェット方式は、オンデマンド印刷の1つの方式で「必要なものを、必要な時に、必要な部数だけ」印刷することが可能です。
オンデマンド印刷は必要な部数だけを印刷するため、余分に刷って保管したり、未使用分を破棄するような事もなく、環境にやさしい環境調和の印刷です。
製品情報
SDGsの目標への対応項目
インクジェット印刷は、印刷版が不要、低コスト、省エネ、排水・廃液が少ない、小ロット生産が可能などのメリットがあります。
これにより、GHG排出量の削減、廃棄物の削減などに貢献しています。