Technology 02
色材設計技術で、
今日より美しい明日へ
より美しく、より見やすく、さらに見えない世界まで。
artienceの高度な色材設計技術は、さまざまな分野の進化を支えています。
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色材設計技術とは、用途に応じて必要な色や特性を発現させるために、分子構造や結晶構造をコントロールして最適な色材をつくりだす技術です。
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対象物から反射したり、透過したりした光の波長を、人は色として感じています。色材設計技術は、その光の波長を制御する技術でもあります。artienceは、人が色として認識できる可視光だけでなく、紫外・近赤外領域を含めた波長をコントロールすることで、目に見えない世界にも領域を広げています。
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CASE 01 ディスプレイ/センサー テレビやスマートフォンの高画質化を支える色材設計技術
より鮮明で再現性の高い画質が求められるなか、ナノレベルで色を制御できる私たちの色材設計技術が、鮮やかな映像表現を支えています。
高精細なカラーフィルタが美しい映像を描き出す
テレビやスマートフォンの画面には、非常に小さな赤、緑、青(RGB)の点が配置されたカラーフィルタが組み込まれています。このカラーフィルタを透過した光の組み合わせで、思い通りの色をつくり、美しい映像を描き出します。
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より鮮明な映像表現を可能にするカラーレジストを開発
リアリティの高い映像が注目されるなか、色には鮮明さ、再現域の広さが求められます。artienceは、より美しい映像を映し出すために、色の再現域を広げる色材を設計し、カラーフィルタ用のインキである「カラーレジスト」を開発。より鮮明に、より明るく、より本物の自然に近い美しさをディスプレイに再現しています。
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超微細化設計で、スマートフォンのイメージセンサーにも対応
スマートフォンのカメラに使用されるイメージセンサーにも、カラーフィルタが使用されています。イメージセンサー用のカラーフィルタのサイズは、1画素あたりの面積比でテレビの約10万分の1の大きさ。この小さなサイズに対応するため、色材をナノサイズにまで微細化し、均一に分散させたカラーレジストを開発しています。
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CASE 02 オプトエレクトロニクス 見えない光を制御して見える世界の安心をサポート
色材設計技術を、可視光だけでなく紫外・近赤外領域へと広げ、光学特性を有する素材をさまざまな市場に展開しています。
紫外線やブルーライトをカットし、機器の劣化を低減
特定の光だけを吸収する技術をいかし、人体や物質に悪影響を及ぼす紫外線やブルーライトを効率よくカットする製品を開発。耐光性、耐熱性にも優れ、ディスプレイや医療包装、メガネレンズなど、さまざまな用途に使用できます。
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可視光線の中でも紫外線に近い波長(380nm~500nm)で、非常に強いエネルギーの光です。人体や素材・内容物にさまざまな影響を与えます。
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近赤外線の透過と可視光のカットで監視カメラなどの感度を向上
監視カメラや車載センサー、生体認証など、さまざまな用途に活用される近赤外線。私たちは、近赤外領域の光を90%以上透過させつつ、可視光領域の透過率を1%以下までカットできる素材を開発。カメラやセンサーの性能向上をサポートします。
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CASE 03 構造色シート モルフォ蝶の美しさから生まれる鮮やかなデザイン
多くの人を魅了するモルフォ蝶やタマムシなどの美しい色は、構造色と呼ばれる光の干渉と回折によって発色するしくみで発現しています。私たちはこの構造色の原理に着目し、従来の色材とは異なるメカニズムで発色するシートを開発しました。見る角度によって色が変化するため、特徴的な色彩を表現することができます。
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CASE 04 広演色インキ 色の再現域を広げ、鮮やかな印刷物を実現
通常印刷物は4色で再現されており、表現できない色は特色と呼ばれる専用の色を用いる必要があります。私たちが開発した広演色プロセスインキ「Kaleido®」は、特色を用いずにディスプレイで見たような鮮やかな色彩を4色で再現できるため、デザイナーやクリエイターの高い要望に応えることができます。
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CASE 05 バイオ 微細な細胞を長時間観察できる近赤外光を活かした蛍光色素
再生医療技術やがん研究の分野では、細胞の動きや薬の効果を、より微細で鮮明に観察するための新しいイメージングシステムが多く研究されています。私たちは、固有の色材設計技術を駆使し、観察対象の細胞や生体分子を、より鮮明に、より長時間、安定的に観察できる蛍光色素を開発しました。 これにより、再生医療やがん研究のさらなる発展に貢献していきます。
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