ラベルリサイクルソリューション

ペットボトルや食品トレーなどのプラスチック製容器包装には、品名や賞味期限、値段などを表示したラベルが貼られていることがほとんどです。プラスチック製容器包装をリサイクルするには、このラベルをプラスチックから除去することが必要になります。
しかし、従来の粘着剤を使用したラベルは、剥がした後にプラスチックに糊が残ったり、リサイクル工程で除去することが難しかったりするため、プラスチックリサイクルの推進を阻害する要因の一つとなっています。
artienceグループは、長年培ってきたポリマー技術でこれらの課題を解決し、プラスチックリサイクルを可能にするラベル用粘着剤を開発しました。リサイクルの効率化やリサイクル材の品質向上に貢献することで、プラスチック製容器包装のリサイクル推進に取り組んでいます。

取り組み事例

サントリーと共同開発のホットメルト粘着剤が飲料包装部門賞を受賞

開発品を使用したラベル(右)は、従来のラベル(左)に比べてペットボトルに糊が残らない
artienceグループのトーヨーケムがサントリーホールディングス株式会社と共同開発したホットメルト粘着剤が、「剥がしやすく糊残りしにくいロールラベル用の新規糊~クラフトボス、天然水スパークリング~」として、2022日本パッケージングコンテスト※の飲料包装部門賞を受賞しました。
本開発品は、ペットボトルとラベルの接着強度をそのままに、従来よりも剥がしやすく、ペットボトルに粘着剤が残らないホットメルト粘着剤です。独自の配合技術と新規評価技術により従来トレードオフの関係にあった接着強度と剥離性の両立を実現しました。
リサイクル工程の効率化、再生プラスチックの品質向上により、ペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進に寄与します。

※日本パッケージングコンテスト:時代と社会の要請に対応した、生活文化に優れたパッケージ及びその技術を普及することを目的として、日本包装技術協会主催で開催されている包装分野における国内最大のコンテスト

リサイクル工程で簡単にラベルを除去できる水系粘着剤をラインナップ

シャンプーボトルや化粧品容器といった日用品や、お惣菜用パック等の食品
プラスチック製容器包装のリサイクル時には不純物をアルカリ洗浄工程によって取り除きますが、従来の粘着剤を使用したラベル、中でもフィルムラベルは紙ラベルに比べアルカリ処理液が浸透しにくいため、特に除去が困難とされています。
トーヨーケムが展開するラベル用水系粘着剤は、通常の粘着剤に比べ、アルカリ処理工程でラベルと包材の界面にアルカリ水がより浸透しやすくした粘着剤です。紙ラベルだけでなく、剥離が難しいフィルムラベルも短時間で除去することが可能になります。
本製品は従来の粘着剤と同等以上の粘着力を発現し、シャンプーボトルや化粧品容器といった日用品や、お惣菜用パック等の食品用途に適しています。製品使用時には剥がれにくく、リサイクル工程では剝がれやすいラベルを実現します。
リサイクル処理でラベルが剥がせるアルカリ剥離粘着剤

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トーヨーケム株式会社 包装・工業材営業本部 アドレ営業部

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