変性ポリオレフィン ライオセン®・リオフレックス®
ライオセン®・リオフレックス®は当社独自の技術を生かした非塩素系変性ポリオレフィン製品群です。
ポリプロピレンに官能基を導入することで金属やPETなど極性基材への密着性を向上させたポリプロピレンです。金属やPETとポリプロピレン系材料の接着力向上に寄与します。ライオセンは粉体、リオフレックスは分散体として提供可能です。
特長
接着性
- 金属基材(SUS、アルミ、亜鉛メッキなど)、ポリプロピレン系材料への接着力に優れる
耐熱性 耐熱接着性
- 高融点のため耐熱性に優れ、高温での加工が可能
衛生性
- FDA175.105に準拠
性状値
ライオセン | リオフレックス | |
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外観 | 粉体 | 白濁液体 |
不揮発分 | >98% | 10% |
酸価 | 8 | 8(固形換算) |
融点 | 155℃ | 155℃ |
溶融粘度(MFR)/粘度 | 70g/10分 | 1,500mPa・s |
粒子径D50 | 400μm | 20μm |
粒子径D90 | 800μm | 70μm |
※上記値は代表値であり保証値ではありません
期待される用途・市場
- 各種プライマー
- 塗料添加剤
- 接着剤
- 改質剤
- 次世代電池部材(燃料電池、蓄電池、太陽電池など)
など 幅広い用途でご使用いただけます
使用例
製品データ
耐熱性・衛生性
融点と酸価の関係
- 当社品は溶融粘度が高く、低添加量で接着機能を発現します。※推奨添加量:3~20%(全固形中)
- 未反応物質、低分子量物質の残存が極めて少なく、低酸価でも各種基材との接着性が向上します。
- また、高融点であることから耐熱性、耐熱接着、耐レトルト性を求められる用途に最適です。
接着性(塗膜物性データ)
金属とPPシートを強力に接着させ各種試験後も接着力を保持します
接着力(N/20mm) | エリクセン試験 | 耐寒性 | 耐沸騰水試験 | 耐熱性 | |
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常態 | 沸水浸漬後 | ||||
52 | 48 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
◎=剥離無し
サンプル作製条件
接着剤 | ライオセン添加鋼板用接着剤 |
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基材 | 42002K用電気亜鉛メッキ板及びPP樹脂シート |
ラミネート温度 | 200℃ |
標準膜厚 | 4μm |
標準ラミネート圧着 | 5Kg/cm2 |
評価条件
エリクセン※ | スクラッチ試験後エリクセン加工(6mm) |
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耐寒性※ | 0℃1時間放置後で180°曲げ |
耐沸騰水試験※ | 沸騰水に3時間浸漬 |
耐熱性 | 120℃オーブンに1時間静置後 |
※JIS規格K6744に準じる
接着性(他社品比較)
評価方法
- エリクセン
ラミネート鋼板にカッターで中央に井型に切れ込みを入れ、鋼板側から7mmエリクセン加工する。 - 沸水処理方法
エリクセン加工品を100℃-2時間処理。 - 剥離方法
切れ込み部分からピンセットにて剥離。
エポキシ系鋼板用接着剤へライオセンおよび他社PP①~④を20%添加し比較評価を実施
接着剤 | 樹脂 | エリクセン | |||
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常態 | 加工後沸水処理 | ||||
剥離 | 剥離 | ||||
試作A | ライオセン | 5 | 5 | 5 | 5 |
試作B | 他社品① | 5 | 2 | 5 | 2 |
試作C | 他社品② | 5 | 1 | 5 | 1 |
試作D | 他社品③ | 5 | 1 | 5 | 1 |
試作E | 他社品④ | 5 | 5 | 5 | 3 |
構成 | TPOシート//鋼板 |
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塗工条件 | 方法:バーコーター塗工 NV:23% 塗布量:4.5g/m2dry |
ラミ条件 | 板温:220℃ ラミネート圧:5Kg/cm2 |
評価基準 | エリクセン:(優)5剥離なし⇔1全面剥離(劣) |
お問い合わせ
トーヨーケム株式会社 包装・工業材営業本部 営業1部
TEL:03-3272-0940